PORTFOLIO / PRINTS

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  • Artist:

    Tadao Ando

  • Title:

    Ando Box VII

Specifications:

  • Size:

    Four Archival Pigment Prints: each 1,189 x 841 mm
    Two three-dimensional models made of FRP
    Punta della Dogana: 400 x 290 x H80 mm
    Bourse de Commerce: Φ260 x H120 mm

  • Edition:

    10

  • Price:

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Thumbnails:

アマナサルトでは安藤忠雄のシリーズ第7弾として、安藤氏が手掛けた2つの再生プロジェクト、『プンタ・デラ・ドガーナ』と『ブルス・ドゥ・コメルス』に焦点を当てたポートフォリオ集『ANDO BOX VII』を発表いたします。最先端の技術と職人の技により制作されたプリントに加え、それぞれのコンセプト模型が含まれております。様々なメディウムを通して、建築物のディーテールをより深く理解し、再生プロジェクトおいて安藤氏が目指した「新旧の対話」を感じることができるでしょう。

 

 

時をつなぐ建築

 

文化とは、その場所に息づく共同体の歴史、「都市の記憶」の堆積の上に育まれるものだ。その意味で古い建物に手を加え再生するリノベーションは、単なる建物の再利用というのではない、極めて本質的な建築創造の手段だといえよう。

 

そこで目指すべき地点として、私が心に描くのは、表層的な「更新」でも「付け足し」でもない、新旧がそれぞれに自立した存在として対峙し、対話する関係性の構築である。その一つの答えとして、私は、旧いものを徹底して旧いままに残した上で、その内側に新たな空間を挿入する、新旧の入れ子構造を試みる。

 

「建築の中の建築」となるべき「新」の空間は、それを取り巻く「旧」の圧倒的存在感に対峙するに足る「強さ」を持たねばならないだろう。その「強さ」を、私は、プラトン立体のごとく原初の幾何学が持つ純粋性に期待する。

 

激しい新旧のコントラストは、当然のごとくぶつかり合い、場に不和を生じる。だが心配はいらない。悠久の時を生きる自然の光が、その葛藤を生命の手で包み込み、「対話」へと昇華してくれる。
そうして過去から現代、未来へ――時間がつながっていく。

 

安藤忠雄