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Artist:
Tadao Ando
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Title:
Ando Box III
Specifications:
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Size:
Size: 8 prints in 15 x 24”(381 x 610 mm)
one triptych print in 16 x 25” (406 x 635 mm) with an original frame
one exclusive drawing by Ando himself in 15 x 24” (381 x 610 mm)
Frame: One original frame for a 16x25”(406 x 635 mm) triptych print
Box Size: W 483 x D 705 x H 152 mm -
Edition:
30
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Price:
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Thumbnails:
建築の物語
建築に何が出来るのか、そもそも建築とは何なのか――私は、本当の意味での建築の“機能”とは人工と自然、個人と社会、現在と過去といった、人間社会にまつわる多様な事象のあいだの関係づくりであると考えている。それらの二項対立の本質にあるのは抽象と具象の葛藤であり、関係づくりとは、そのどちらかを選ぶのではない、対立したまま共存する道を探る「重ね合わせ」の作業だ。この議論を象徴するのが、概念としての建築に対し、具象なるものの集積としてある「場所」という主題だろう。
それぞれの場所には、必ずそこにしかない個性がある。それを注意深く読み取り、新たな建築によって顕在化する。一口に場所の個性といっても、その内容は、土地の歴史や形状、植生から、その中にある既存の構築物、そこから見える風景などさまざまだ。また、それを建築化する方法も、人工と自然の調和を目指すものであったり、逆にその対比を強調するものであったりと、道は一つではない。だが、いずれの仕事も目指すところは同じく「その場所にしかできない建築」への挑戦だ。
今回選んだ5作品の写真は、いずれも日本国外でつくった建築を写したものだ。その全てに異なる条件と課題があり、それゆえに異なるプロセスがあった。私の心の奥深くに刻まれた、それの建築の物語(ストーリー)の記録として選んだ、11枚である。
安藤忠雄