PORTFOLIO / PRINTS

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  • Artist:

    Kansuke Yamamoto

  • Title:

    Kansuke Yamamoto - Selection from Early Works (1933 - 1953)

Specifications:

Thumbnails:

「超現実は現実自体のなかにあるという言葉とともに、新しい写真はたゆまない実験のなかで新しい美しさを作っていく。」
山本悍右「実験する写真」、中日ウィークリー、1953

 

「山本悍右は、写真家としては孤高の存在であったと言える。…(中略)
彼の奇跡は戦前、戦後と分断してとらえるべきではないということだけはここにはっきりと指摘しておきたい。
これは日本の近代的写真表現の軌跡、つまり日本近代写真という枠組みは戦前戦後で分断してとらえるべきではなく、
すぐれて今日的な課題として私たちを含むものとして提示されていることにきづかなくてはならないのだ。」

金子隆一(写真史家)「 山本悍右の位置  ー日本近代写真を読み換えるために ー」
『写真展 シュルレアリスト 山本悍右ー不可能の伝達者ー』、2001

 

 

アマナサルトは、1930年代〜1980年代に渡って活躍した日本におけるシュルレアリスムの草分け的な写真家で詩人でもあった、山本悍右による『Kansuke Yamamoto - Selections from Early Works (1933-1953) 』を発表いたします。

 

山本悍右が18歳で写真を撮り始めたのは、1931年のことでした。当初から山本は、技術の高さはもちろん、シュルレアリスムを踏襲した革新的な表現を用いて作品を制作しており、その完成度はマン・レイやモホリ=ナジといった本場ヨーロッパの先鋭アーティストたちと肩を並べるほどでした。これは、日本の写真が世界的に語られるようになった1960年前後よりさらに30年も遡る、第二次世界大戦以前のことです。

 

当時の山本作品は、写真雑誌、詩誌、グループ展など発表の場がごく限られていたため、日本の写真史上で語られる機会の少なかった知る人ぞ知る作家でもあります。しかし、2013年3月から8月までJ・ポール・ゲティ美術館で開催された『Japan’s Modern Divide : The Photographs of Hiroshi Hamaya and Kansuke Yamamoto(近代日本における二極化:濱谷浩と山本悍右の写真)』展をきっかけに、日本の新興写真の成り立ちや、第二次世界大戦を挟む近代写真史を語る上でも稀有な存在として、世界的に再評価がされています。

 

本シリーズは、コラージュや多重露光、ステージフォトといった多彩な表現により、終始一貫してシュルレアリストとして革新的な作品を発表し続けていた山本の初期作品(1933~1953)から14点を厳選。作家亡き後、再現が難しいとされてきた多重露光を駆使した代表作「追憶 (Reminiscence)」や「閉じた肉体 (Stapled Flesh)」をはじめ、コラージュによる「漂流記 ( A Chronicle of Drifting)」、銭湯や障子といった日本ならではの被写体を独自のシュルレアリスム表現へと昇華した作品を、遺されたネガから、アマナサルトが開発したデジタルテクノロジーと繊細かつ豊かな色調を誇るプラチナプリントを結集させることによって、作家がもともと意図した表現を損なうことなく忠実に再現しました。

 

また、山本悍右のご子息である山本俶生(としお)氏が代表を務めるThe Estate of Kansuke Yamamotoの協力のもとで本シリーズを制作。長い時を経て現代に蘇った山本悍右が綿密に作り出したシュルレアル(=超現実的)な世界観をお楽しみいただけるでしょう。

Reminiscence
Stapled Flesh
Untitled ( Hat with Pegs )
Untitled ( Round Object )
Premonition of Genocide
Buddhist Temple's Bird Cage
Untitled ( Still Life with Loofah )
Untitled ( Boy Lying on a Deck )
Untitled ( Folded White Clothes )
Untitled ( Still Life with a Hat )
A Chronicle of Drifting
Night's Fountain
Untitled ( Torn Shoji Screen )
Lighthouse